住まいのあらゆるところに使われている新建材は、子どもにどう影響しているのでしょうか。手で触れたり、目で見たりする床や壁、天井がすべて、ビニールや合成樹脂、プラスチックの材料で、木目や花がプリントされた新建材。ドアや開口部や枠もアルミや合成材という具合ですし、全般的に多量の接着剤が使われています。本物の材料なら、手で触れたとき、木の暖かな感触や、土壁のようなザラッとした質感など、さまざまな感触を感じますが、新建材は、独特の冷たさや、ツルッとした一様な手触りしかありません。ある程度の判断力が身に付く5歳から6歳くらいに至るまで、住まいの中で「本物」の材料に接することなく育つことは、情緒面で重大な問題ではないかと思います。新建材には、大人が変調をきたすほど身体に影響力の強い、ホルムアルデヒドやトルエンが含まれていますから、乳幼児にとってはなおさら大きな影響を及ぼすと思われ、シックハウス症候群という名前も、近年広く知られるようになりました。これに関しては、平成15年7月、ようやく規制する法律が施行され、新建材から化学物質が発散される事態は改善されましたが、一部に限られている上、家具、電化製品には未だ手をつけられていない状況です。さらに、高気密、高断熱が過度に普及したため、南から北へ風が抜けるといった間取りを考えるより、負荷を少なくするため開口部の面積を小さくして、部屋を並べて後は機械で制御しようという傾向が強く、自分で外に出ることもできない乳幼児は、季節の暑さ寒さの体感温度を自然に身につける機会が少なくなっています。
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