住宅はたとえ小さい建物であっても、現在1千万円以上はするでしょう。このような高額な買い物は、お客様にとっては一生に1度〜2度しか体験できないのが普通です。一生一代の大仕事を依頼したお客様にとって、・現場が汚れ放題で、・汚いシートに包まれて、・材料がぞんざいに扱われていて、・材料の切れ端などが方々に散乱していて、・簡易便所の臭気が漂っていて、・危険な現場状況であり……こんな現場では、お客様との信頼関係は消滅していくでしょう。先日、現場に建て主のお客様が来ました。外から建物を眺めていたその目の前で、タバコの吸殻が降って来たのです。そのお客様は工事中の建物の中に入り、一言も口をきかずに47点にも及ぶ改善箇所をメモにして帰って行ったそうです。その日の夜、そのお客様から社長宅に電話が来て、「社長が家に来て話し合いが着くまで工事はストップして欲しい、ただし工事ストップしたことにより工期遅延を起こしたその時は、遅延損害金を請求する」と冷静に言って来たそうです。翌朝、社長はお客様の自宅に行き話し合いに伺いましたが、話し合いは不調に終り、結局双方弁護士が入り、弁護士が和解条件を持ってきたそうです。その中に、工事管理担当者の交代と、そのタバコを投げ捨てた職人とその職人の親方が揃って詫びに来ることが和解条件に入っていたのです。その後、問題を起こしたその職人は、その町に居ずらくなり、どこかに引っ越して行ったそうです。この話は稀な話と片付けてはなりません。このお客様が特別な気性の激しい人であり、特別な例として片付けてはいけません。建築会社、工事担当者、業者、職人、この工事に関わる人たちは、何千万円何億円という大変大きな金額の仕事に対して慣れてしまって、感覚が麻痺しているのでしょう。お客様にとっては、10円100円をコツコツ預金して苦労しながら工事の頭金を用意している訳で、この工事に大変な思い入れがあるのです。お客様の気持ちや夢がいっぱい詰め込まれている住宅工事の現場を粗末に扱われていることに、腹を立てているのです。このお客様に対する理解の違いが、紹介工事の多い会社とそうでない会社の違いなのです。
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